社長メッセージ

PRESIDENT MESSAGE

代表取締役 岡田信之 インタビュー

オンラインゲームを主軸に展開されていますが、ヘッドロックならではの強みとは?

これまでに20以上のタイトルを手掛けていますが、ほとんどのタイトルが収益をあげています。もちろん大ヒットも目指したいですが、重要なのは失敗しない事だと考えています。消極的に思われるかもしれませんが、失敗しない方法というのは会社のノウハウとして伝えていけるものなんです。僕がもっと有能だったら成功する方法も教えられるかもしれませんが(笑)。 会社としては、事業を続けるうえで失敗しないことを重視してきました。これが強みですね。

他社からみたヘッドロックの印象をお聞きになったことはありますか?

オンラインゲームの中でも、特にMMORPGに強い会社だと評価してくださることが多いですね。実際にMMORPGを多く開発していますが、当社としてはそこにこだわっているわけではなく、オンラインで皆で楽しむものであれば、様々なタイトルにチャレンジしたいと考えています。
また、締切を守る会社という評価もいただけることが多いです。クオリティも重視しますが、そのために勝手に納期をのばすということではなく、クライアントさんやユーザーさんもお互いに納得できるよう相談して決めるべきと思っています。

社長が開発現場への介入をされることはありますか?

現在はほとんどありません。というのも、僕が会社を設立した当初、会社を永遠に存続させることを考えたからです。それは誰しも主眼としていると思いますが、どうすれば実現できるか、と考えたとき、時代によって変わっていく世の中や状況に対して社長がワンマンで何でも判断するのはリスクが高いです。各部門がある程度独立して動いた方が、全体的にはリスクも少なく安定して運営できると思いました。つまり、僕がいなくても会社として問題なく動ける、というのが第一段階の目標でしたが、それはかなり実現できているかな…と思っています。

社員から相談されたらどうしますか?

なるべく現場に介入しないようにしているとは言いましたが、相談があればもちろん意見は伝えています。
ちなみに僕は社内では比較的英語が得意な方ですので、例えば「英語のスキル名を100個くらい考えてほしい」なんていう依頼も受けたことがありました。ちょっと昔ですが、頑張って考えましたよ(笑)。

社員の方に対し、ふだん何か問いかけをされていることはありますか?

僕が社員に対して言っていることはひとつだけです。「(会社を)他人事として考えないでほしい」ということです。もし会社でやっていることを自分のことじゃないからいいや、などと考えれば、クオリティも上がりませんし、そのような社員では信用して仕事を任せることもできませんよね。他企業の社長さんとお会いする際にも、同様の考えをお持ちの方が多いと感じます。

岡田社長

御社での採用基準として、どんな人に入社してほしいとお考えですか?

やはり会社のことを自分のこととして考えられる人、そして他人の評価を客観的に受け止められる人です。前者はいわば、やる気のある人、後者は自分の失敗を認められる人、とも言い換えられますね。
ゲーム開発には失敗が多いです。ヒット作など一握りですから失敗の連続です。そんな時に自分の失敗を客観的に認められれば、二度とその失敗は繰り返さないでしょう。それがその人を成長させ、2年後、3年後に必ず役立つ人材になれると思います。

応募者にはゲーム系専門学校卒業生や開発経験者が多いと思いますが、逆にこんな人も応募できるよ、というタイプはありますか?

僕は、そもそも証券会社出身なんです。当時はまだゲーム業界もありませんでした。現在でもマネジメント部門はゲーム系以外の出身者もいます。もちろん、やる気さえあればゲーム開発のノウハウを教えてあげることもできますし、どのような方でもウェルカムです。ただし、ゲームが好きでなければ耐えられない仕事かもしれません。もちろん、ただ好きなだけではなくプロとしての自覚は必須です。苦手でも誰かがやらねばならない仕事もあるでしょうし、好きなことばかりやっていてはプロとは言えません。そして約束は守ること。これも当たり前のことですよね。

社員のモチベーションを上げるために、気をつけていることはありますか?

ちょっと厳しい言い方になりますが、モチベーションというのは会社が上げるものではなくて、自分で上げるものだと思います。社員のモチベーションを下げる要因を見つけて是正することは会社ができることです。ただ、社員の方から「こうすればモチベーションが上がる」という意見があればどんどん言ってほしいと伝えています。モチベーションが下がる理由は個人差も大きく、それらを全て事前に察知して会社が対応することは不可能です。反対に、社員から希望があれば会社が手助けをすることは可能です。例えば社員同士が気分転換の飲み会をやるなら補助金を出すとか、危険でなければサークル活動も補助するといったことです。実は僕自身、社員のバンドサークルに加入してギターをやっていたことがあったんですよ(笑)。

待遇面(給与など)のお話ですが、ヘッドロックさんではどのようなシステムがありますか?

一般的ですが毎月の給与とボーナスです。ただこの2つは当社では性質が全く異なります。給与は固定的、ベースとなるもので、その人の能力・貢献度・将来性(年齢・経験も含む)を基に査定し、年に1回昇給の機会があります。一方、ボーナスは給与とは全く異なり成功報酬的なものです。担当プロジェクトの収益に対しての貢献度だけを基準に査定します。そのため、例えば勤怠の非常に悪い社員がいたとして、昇給がなくても、ボーナスが高くなるという場合もあり得ます。

最近よく問題になっている勤務時間などの労働環境はいかがでしょう?

当社は裁量労働制ですが、まず正当な届出なしでの土日勤務は禁じています。また平日も可能な限り早く帰るよう指導しています。これは僕の感覚としての意見ですが、最高に集中して仕事ができるのは3時間程度です。そこまで集中しなくてもできる仕事も含めて1日8~9時間の労働が限界だろうと思います。長時間労働のせいで私生活が充実しないことは、仕事にも影響しますよね。僕自身は破天荒な人生を送っていますし独身時代が長かったので、家庭をもっていない社員が残業したり土日にやったりすればいいや、と考えるのも分からなくはないですが……。これは別に「ブラック企業」にはならないようにしよう、という方針ではなく、結局のところ会社がもたなくなるから実践しているんです。ちなみにゲーム業界ではPCのつけっぱなしという状況も多いですが、僕は必ず電源をOFFにするよう指導しています。

岡田社長

現在はデベロッパーですが、この先の野望としてヘッドロックが考えていることは?

2つあります。1つには、僕が考えているというより会社としてやらねばならない課題として、自社のタイトルを作ることです。これまでもチャレンジはしていますが、残念ながらヒットしていません。これは別にパブリッシャーになりたいという理由からではなく、社員教育の面でも必要なんです。オンラインゲームというのは、いわゆる落とし切りのタイトル(オンラインではないゲームハード専用のパッケージタイトルなど)とは異なり、日々、ユーザーの反応や状況によってアップデートが必要です。しかしそれが自社タイトルでないと、重要な情報が開示されなかったり、見えないことも多いのです。それらを研究し学ぶために自社タイトルを作っています。もちろんそれがヒットすればベストなのですが(笑)。
そして2つめは、僕の個人的な夢ですが、国内だけでなく北米で売れるものを作りたい。しかも日本人が日本で作ったものをヒットさせたいんです。北米の開発者が作って北米で売るという方法は当たり前にありますが、僕がやりたいのはそれではありません。これは1つめの目標と比べれば優先順位は低くなりますが、やってみたいなあと考えています。

終身雇用についてはどうお考えですか?

他社さんでもそうだと思いますが、最初から辞めさせるつもりで雇うことはありませんよね(笑)? 全員に一生いてほしいと考えていますよ。 業界全体の問題として、開発者が60~70歳になったら何をしているの? ということがありますが、ひとつには経験を生かしたマネジメントが出来るはずと考えます。新規雇用について、仮に採用試験の評価が合格点を若干だけ下回ったとしても、それだけで不採用にはしないでほしいと採用担当者に伝えています。それは組織の構造をピラミッドに近い形にしていかないとマネージャーがあふれてしまうからです。会社にとって最重要なものは人材ですし、雇用は広げていきたいと思っています。日本人全体の人口が減っていますから、ピラミッドにするのもそう簡単ではありませんが、海外に業務委託するような場合のマネジメントも必要でしょうし、それらは経営マターとして考えていくべき問題と考えます。

今後、ゲーム業界はどのように発展し、その中で会社をどのように成長させたいとお考えですか?

ゲーム業界がどうなっていくか? ということが分かれば苦労しません(笑)。ただデベロッパーである利点がひとつあります。開発プラットフォームや環境の変化には対応せねばなりませんが、そのときに流行っているプラットフォームで作れば良いだけという利点です。当社はもともとはPC向けオンラインゲームを作っていましたが、スマホの時代が来るな…と思ったときにはスマホにスイッチしました。ゲーム開発そのものは両者にさほどの違いはありませんから。我々にとってベストなのは、プラットフォームや環境にこだわらず、成功させることです。成功すれば結果的に皆ハッピーになるんですしね。この先も世の中の変化を注意深く見て、スイッチするタイミングを逃さないことが重要だと思っています。

ヘッドロックへの応募を考えている人や、ゲーム業界への就職に悩む人へメッセージをお願いします

僕自身、30歳近くになってからゲーム業界へ転職してきました。ゲームの作り方など全く分かりませんでしたが、それでも1年後には開発スタッフとして参加できるまでになりました。ですから未経験でも遠慮せずに応募してみればよいと思います。「ゲームが好きだから」という情熱だけで就職できるほど甘い世界ではありませんが、「やる気」そして「自分の失敗を認められる客観性」があれば、ぜひ飛び込んでみてください。様々な種類の仕事がありますから、自分に合ったものを探せばよいでしょう。僕が実例です(笑)。